XMAX ABSの特徴

ブルーコアエンジン搭載のXMAX ABS

YAMAHA XMAX ABSは、20年ほど前に爆発的に流行したビッグスクーターを現代のニーズに合わせたモデルとなっています。
YAMAHAのビッグスクーターと言えば、1998年発売のマジェスティに始まり一大ブームを牽引してきたという流れがありました。

このXMAX ABSは、もともとは欧州向けに販売されていたものを2017年に日本でも販売したものです。
ヨーロッパ仕様ではXMAX 250として販売されていたものを、日本ではXMAX ABSというモデルに刷新しています。

XMAX 250の頃から高い評価を得てきたのは環境性能に非常に優れた「BLUE CORE(ブルーコア)」というエンジンです。
ブルーコアエンジンを搭載するとともに、最先端のデザインを投入したことにより、YAMAHAのビッグスクーターは全く新しいスタートを切ったと言えます。

マジェスティが流行をした頃にはビッグスクーターというとロー&ロングが主流のデザインとなっていたのですが、新しいXMAX ABSはコンパクトな車長にすっきりと立ち上がったフロントカウルが印象的です。
またライト部分にはスタイリッシュな2眼LEDを採用し、全体的に直線的なスタイルを強調しているのがわかります。

車高が高くなった理由として、タイヤをフロント15インチ、リア14インチとサイズアップしていることがあります。
タイヤが大きくなったことでミッションバイクのような操作性やハンドリングを体感できるのでしょう。

XMAXの良い点

ビッグスクーターなどATバイクはどうしてもパワー面に不安があり、街乗り以外には使いにくいという印象があったのですが、このXMAX ABSでは峠道など馬力が必要な道路もスイスイと登っていくことが可能です。
前述したタイヤ径のアップや、フロントフォークのスイングなど操作性を大幅にアップしたことで、より幅広いシーンに対応しています。

エコでありながら力強い水冷エンジンもXMAX ABSの利点の一つで、スロットルを開いた瞬間に力強さを十分に感じられるでしょう。
加速時に振動やメカノイズがほとんどないというところも特徴で、静かに疲労を感じることなく長時間走行をすることができる工夫が感じられます。

XMAXの悪い点

逆にXMAX ABSの悪い点として、車高をアップしたことによる足つきの悪さがあります。
マジェスティと比較をするとシート高は95mmも高くなっているので、これまでのビッグスクーターの印象が強い人にとっては足がつきにくく取り回ししにくいと感じる部分があるかもしれません。

車高を高くしたことにより、乗車中に風を感じやすくなってしまったということもあります。
フロントカウルが大きく立ち上がっているので、風の強い場所で走行をしたときに後ろから煽られるような強風を感じることもあるのです。

こうした風圧を防ぐためには、フロントカウルについているスクリーンの高さをあとから調節するということが有効です。