LESSON15:高速道路での横風をしっかり対策

高速道路走行には細心の注意が必要

高速道路をバイクで駆け抜けるのは素晴らしい爽快感を味わえる経験であり、高速道路を活用することでツーリングの範囲がぐんと広がりますが、高速道路には数多くの危険が潜んでいます。車でもバイクでも、高速道路を走る際には一般道以上の注意が必要なのです。

バイクで高速道路に乗る時は、燃料チェックを必ずしましょう。道中でガス欠に陥ると大変危険です。タイヤの空気圧チェックや積み荷の固定確認も、いつも以上に丁寧に取り組んでください。

ヘルメットはフルフェイスがおすすめで、やむを得ず半ヘルの場合はゴーグルを忘れないようにしてください。風圧などで視界が遮られてしまう可能性があります。

高速道路走行で特に危険なものの一つに横風があります。自動車でもハンドルを取られることがあり、バイクの場合はより一層危険です。高速道路では横風が強い時に速度制限がかけられることがありますが、バイクで走行するのは控えたほうが安全です。

横風対策は「力を抜く」こと

バイクの横風対策はとにかく余計な力を抜くことが重要です。力が入っていると体が強張ってしまい、いざ風にあおられた時、バランスを立て直すのが難しくなってしまうからです。
足元は内またでバイクのタンクを挟み込む「ニーグリップ」を意識してください。足元が固定されるとバイクとの重心の一体感が増し、上半身の余計な力が抜けます。

ハンドルを握る手は力みすぎず、固定しすぎないように気をつけましょう。力が入りすぎると咄嗟のステアリング操作に支障をきたします。

走行する時は車線の真ん中あたりを走る意識をするといいでしょう。車線の端に寄りすぎていると、風にあおられた際に車線を越えてしまう危険があります。トンネルの出口付近は特に風が強く吹く傾向があるので、注意してください。

安全走行には計画的な休息が重要

高速道路を走っている時は常に気を張っていなければならず、想像以上に体力を奪われています。疲労が蓄積すると判断力が鈍り、思わぬ事故につながってしまうことも。「疲れたら休憩を取る」のではなく、疲れる前に休息を取る計画を立てることが重要なのです。

出発前に道中のサービスエリアなど立ち止まって休息できる場所を確認しておき、1~2時間に一回は休憩できるようなスケジュールを立ててください。複数人で走るマスツーリングの場合、食事などで大きな休憩を取る際に落ち合う場所を事前に決めておけば、集団から離れてしまった時などにも落ち着いて走れます。

バイクに慣れてきた中堅ライダーであっても、自分の体力を過信せず、無理のない走行計画を立てましょう。