LESSON9:ワンランク上に!段差越え

憧れのバイク乗車中の段差超え

アウトドアでのバイク走行をしていくときに必要になるテクニックとして「段差越え」があります。
段差は公道にも縁石などで出現することがありますが、オフロードの場合はさらに頻度は高くなるものです。

ある意味段差越えを楽しむのがオフロードバイク走行と言ってもよいほどで、ベテランのハイランクライダーになると、沢山の石段や瓦礫の山もスイスイと走行していくことができるようになります。

段差越えの初心者の場合、ついつい目の前にある段差を強く意識してしまいますので、段差が迫って来たときに力任せに前輪を引き上げるという操作をしてしまいがちです。

しかし実際の段差超えでは力を必要とする場面はほとんどなく、平地時の加速を上手に利用して登るための勢いをつけていきます。

段差を含むオフロード走行では、どうしても車体にかかる衝撃が大きくなってしまうので、ライダーがシートから腰を浮かせたり、肘や膝を伸ばした上体で乗車するという場面が出てきます。

そうしたときに、ショックを吸収しつつバイクの重心をコントロールするというテクニックが必要になってきますので、練習をしながら重心移動のコツを掴んでいくことになるでしょう。

段差越えの基本ポジションをマスターする

段差超えのあるかなり過酷なオフロードを走行するときの基本フォームとして、バイクに乗った状態で腰を浮かせ、ほぼ立ち上がった体勢でハンドルとステップに乗るという姿勢があります。

ステップに真っすぐ立って膝と肘を軽く曲げるようにして、ニーグリップはほどほどに力を入れます。
強く握りすぎてしまうと柔軟に対応することができませんので体に余計な力を入れず、リラックスしてどの方向からの重心移動にも対応できるようにしましょう。

いよいよ段差超えですが、まず段差がある直前まで加速をつけておき、段差前で完全に止まらないようにします。

次に段差が目の前に来たら重心を後部車輪に移すようにして、ステップを踏み込むようにして自然に前輪を浮かせてください。

フロントタイヤが斜面にあたったら、登りたい斜面に沿ってタイヤを持ち上げて、その間に後輪だけでバランスをとっていきます。
この間後輪のスロットルは回したままにします。

後輪が斜面に到着したところでスロットルを緩めるようにしてゆっくりバランスをコントロールし、惰性だけで坂を登りきることができるようにしましょう。

前輪が完全に段差を越えたら再びスロットルを開き、一気に段差を乗り越えるようにしてください。
後輪をあまり急激にふかしすぎてしまうと空回りをしてしまい、かえって段差を乗り切るためのパワーが不足してしまいます。

段差を乗り越えた瞬間には前輪が勢いよく地面に付くので、そのショックに耐えられるように体をサスペンションに乗せておくようにしましょう。