LESSON2:発進はスムーズに!

初心者にとって最初の難関

自動二輪の免許を取得しようとするときに、最初の難関となるのが発進動作のマスターです。

初めてギア車に乗るときにマスターをしなくてはいけないのがクラッチとスロットルの調節をしながら発進させていくという動作です。

プロのモーターレースなどを見ていると、スタートと同時に猛スピードで発進をさせていくという様子が見られますが、そうした急発進は一般公道で行うのはかなり危険です。

慣れてきたライダーさんなどは信号が変わったと同時に急発進をするということもあるのですが、そうした無理な発進動作は燃費を著しく悪くするとともに危険な行為となってしまいます。

バイクに関する事故のうち、発進直後のタイミングで起こるケースは非常に多く運転をしていくとき最も注意をしなくてはいけない瞬間の一つです。

慣れない人もすっかり慣れてしまった人も、スムーズな発進をしていくことで事故を防ぐことになりますので特に注意をして運転をしていきましょう。

難しい坂道発進も半クラを使えば簡単

バイクの教習所でかなりの高確率で補習を受けることになるのが坂道発進です。

坂道発進はMT車でも難しい実技教習の一つですが、これは発進をするときにクラッチをゆっくりと開く「半クラ」をしないと発進ができずエンストを起こしてしまうことが難しいことからきています。

バイクの場合にはその操作が手足の両方におよぶため、免許を取得したあとの人であっても急な坂道での発進は苦手でやりたくないと思う人はかなり見られます。

発進前にブレーキをはずすと坂道の傾斜に負けてズルズルと下がっていってしまうので、その後退が怖くて急にスロットルを回してしまいエンストを起こしてしまうということがよくあります。

また発進してすぐにギアを上げようとしてしまうことでスロットルが噛み合わずにエンストしてしまうという失敗も非常によく見るケースです。

慣れた人の運転を見てみると、急な坂道での発進ではかなり長く半クラの状態を続けていることがわかります。

半クラは発進をしはじめたらすぐに放してしまいますが、坂道を運転するときには平坦な道よりも長く続けるようにしておくとスムーズな発進をすることができます。

発進時には必ず安全確認をすること

発進時に事故が多く起こる理由としては、発進をするという動作に集中をするあまり周囲の安全確認を怠りがちになってしまうからです。

発進をするときにはこれから進む方向にばかり気持ちが行ってしまうものですが、発進時に後方から衝突を受けてしまったり、発進直後に前方で飛び出しをされてしまいよけきれずに転倒するといった事故がおこってしまいます。

スムーズな発進をするためにはまず背後と周囲を目視で確認し、それからゆっくりと発進動作をしていきます。

停車中のブレーキでハンドブレーキを多用してしまうと、アクセルをうまく回すことができず発進がしにくくなってしまいます。

発進前のブレーキはフットブレーキを使い、手元ばかりに気持ちが集中してしまわないようにするということも大切です。